風邪予防の基本は、手洗い・うがいですよね。
外から帰ってきたら、まず手洗い・うがいという方も多いでしょう。
でも、意外と間違ったうがいの仕方をしている人多いんですよ!
また、水うがい以外にも、塩水うがい、緑茶うがい、紅茶うがい、お酢うがい、鼻うがいと、色々な方法があります。
それらのうがいって実際に効果のほどはどうなんでしょう?
そこで、今回は、うがいの正しい仕方と、塩水うがい、緑茶うがい、紅茶うがい、お酢うがい、鼻うがいの効果を説明させて頂きます。
うがいの効果は?
うがいは、風邪の予防に効果があると言われています。
実際に、うがいをした場合と、うがいをしなかった場合では、風邪が発症する確率は40%も違うという実験結果もあるんですよ。
普通に生活しているだけでも、口や鼻には、チリやホコリだけでなく、ウイルスや細菌が入ってきます。
うがいをすることで、それらを対外に排出することができます。
喉には、繊毛(せんもう)と呼ばれる細かい毛と粘膜がありますが、外から入ってきた、チリやホコリ、ウイルスや細菌を粘膜がキャッチし、繊毛の動きにより、体内への侵入を防いでいます。
しかし、大量のチリやホコリ、ウイルスや細菌が溜まると、粘膜が乾燥したり、炎症を起こしたりし、繊毛の動きも弱まってしまうのです。
そうすると、外部からの侵入を防ぐ効果が落ちてしまい、風邪などにかかりやすくなってしまいます。
そのため、うがいをするのです。
粘膜や繊毛を洗い流し、チリやホコリ、ウイルスや細菌を対外に排出してくれます。
そういう訳で、マメにうがいをするようにしましょう。
インフルエンザの予防に、うがいは効果なし!?
インフルエンザの予防には、うがいは効果がないと言われています。
その理由は、インフルエンザウイルスは体内に入り込んだ場合、約20分で細胞に入り込むと言われているからです。
数分おきにずっとうがいをするなんて現実的ではないですからね。
そういう意味で、インフルエンザの予防にはうがいは効果がないと言われています。
しかし、インフルエンザにかかった家族の看病等で、インフルエンザだとわかっている人に接触する機会もあるかと思います。
その場合は、すぐに手洗い・うがいを心掛ければ、体内への侵入を阻止できますので、覚えておいてください。
とはいえ、冬にはインフルエンザ以外にも風邪も流行るので、その予防として手洗い・うがいは行ったほうがよいですね。
正しいうがいの仕方は?
うがいの効果がわかったところで、では、正しいうがいの仕方はどうやるのでしょうか?
正しいうがいの仕方を説明していきます。
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ブクブクうがいをする
口の中に水を含み、正面を向いて、口を閉じ、口のみブクブクとゆすぎます。
これにより、口の中のチリやホコリ、ウイルスや細菌、食べかすなどを対外に排出します。
1回10~15秒ぐらいで、1~2回は行いましょう。
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ガラガラうがいをする
口の中に水を含み、上を向いて、口を開き、ガラガラと息を吐きながらうがいをします。
実際に「ガラガラ」や「オー」や「アー」と言いながら行ってもよいですが、言うつもりで行ったほうが、より粘膜や繊毛がきれいになります。
これにより、喉の奥、粘膜や繊毛についているチリやホコリ、ウイルスや細菌を対外に排出します。
1回10~15秒ぐらい、2~3回は行いましょう。
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ブクブク→ガラガラの順番で行いましょう
先にガラガラを行うと、口の中のチリやホコリ、ウイルスや細菌が充分に取れず、後から喉の奥に入ってしまう可能性があります。
必ず順番を守りましょう。
塩水うがいの効果は?
塩には抗菌作用、脱水作用があります。
のどが炎症を起こしている場合には、この脱水作用を利用し、炎症している部位からウイルスを取り除いてくれます。
なので、風邪を引いてのどが痛い場合でも、のどの痛みを和らげる効果があります。
うがい用の塩水の作り方
水500ccに対し、小さじ1杯(約5g)程度の塩が適量と言われています。
高血圧の人でも大丈夫?
血圧が高い方は、塩分の摂取は気になるところでしょう。
実際にうがいをすれば、多少なりとも水(塩分)は摂取することになります。
しかし、吐き出せなかったほんのわずかな塩分が体内に入るだけなので、それほど気にする必要はないと思います。
緑茶うがいの効果は?
緑茶にはカテキンが含まれています。
このカテキンは、殺菌作用があるため、ウイルスの活動を弱めることができるので、うがいにも効果的ですし、飲むこと自体、予防となります。
市販のペットボトルのお茶やパックのお茶でも効果がある?
市販のペットボトルやパックのお茶にもカテキンが入っています。
殺菌作用は充分あります。
緑茶うがいしたものを飲んでしまった!
カテキンにはウイルスの活動を弱める効果があります。
活動が鈍くなったウイルスが胃の中に入り、胃液によってウイルスが死滅するので、飲んでしまっても問題ありません。
紅茶うがいの効果は?
紅茶にはテアフラビンが含まれています。
このテアフラビンは、抗菌作用があり、ウイルスを撃退する働きがあります。
特に、テアフラビンは、インフルエンザウイルスにも効果があると言われています。
緑茶よりも、紅茶でうがいをしたほうが、風邪予防とインフルエンザ予防により効果が発揮できます。
紅茶に塩を入れることで、その効果はさらに増すとも言われます。
お酢うがいの効果は?
お酢には静菌作用があります。
静菌作用とは、殺菌ではなく、菌の繁殖を抑える効果のことです。
普通のご飯と酢飯を24時間放置したところ、普通のご飯は菌が10万倍も増えたのに対し、酢飯は5倍ほどしか増えていないという実験結果もあります。
お酢うがいの作り方
水500mlに対し、大さじ1杯(約15g)程度のお酢が適量と言われています。
お酢うがいで歯が溶けない?
歯の表面はエナメル質という膜で覆われています。
このエナメル質がなくなると、虫歯や知覚過敏等の原因になります。
そして、お酢には、このエナメル質を溶かす成分が入っています。
なので、お酢うがいの後には、歯みがきをする、水うがいをするなど、口の中からお酢を洗い流す必要があります。
お酢には殺菌効果もありますので、お酢うがいにより菌を弱らせる効果もありますが、一番の効果は、菌の繁殖を抑える効果です。
歯のためには、お酢うがい後、すぐ洗い流さなくてはいけないことを考えると、お酢うがいはあまりオススメできるものではないと思います。
それよりも、お酢は疲労回復や腸内環境を整えるなどの様々な効果がありますので、食事等で適度に摂取するのがよいと思います。
鼻うがいの効果は?
ウイルスは、喉の奥の上咽頭(じょういんとう)と呼ばれる部分に付着します。
そして、この上咽頭は、のどうがいでは洗い流すことができません。
しかし、鼻うがいは上咽頭のウイルスを洗い流すことができます。
鼻うがいは、風邪の予防だけでなく、花粉症などのアレルギー性鼻炎やちくのう症の予防にもなります。
初めてのときは、鼻がツーンとなったり、少し怖いですが、とてもスッキリしますので、やったことのない方はぜひ挑戦してみてください。
うがいができない子どもはどうすればいい?
小さいお子さんの場合は、まだうがいがうまくできない子も多いと思います。
特に、ガラガラうがいは小さなお子さんには難しいです。
そういうお子さんの場合は、水やお茶をこまめに飲ませるようにしましょう。マメに水分を接種することにより、粘膜や繊毛はきれいな状態を保つことができます。
でも、菌も一緒に体内に入ってしまうけど大丈夫?という心配がありますよね?
もちろん体内に菌が入ってしまいますが、緑茶うがいでも説明させてもらったように、胃液によってウイルスが死滅するので心配はいりません。
うがいの仕方の動画
うがいの仕方の動画です。
私のほうで説明させて頂いた「正しいうがいの仕方は?」と同じ方法ですが、動画で確認するとより頭に残ると思いますので載せておきますね。
まとめ
今回は、うがいの正しい仕方と、塩水うがい、緑茶うがい、紅茶うがい、お酢うがい、鼻うがいの効果を説明させて頂きました。
普段、当たり前のようにしているうがいにも、正しい仕方があります。
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ブクブクうがいをする
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ガラガラうがいをする
この順番を守ってくださいね。
また、水うがい以上に、塩水うがい、緑茶うがい、紅茶うがいは風邪予防に効果が期待できることがわかりました。
うがいでのインフルエンザ予防は難しいことがわかりましたが、紅茶に含まれるテアフラビンは、風邪とインフルエンザの両方の菌に効果を発揮しそうだということもわかりました。
お酢うがいは、残念ながら、あまりオススメできませんが・・・。
鼻うがいの場合は、のどうがいでは洗い流せない、喉の奥の上咽頭(じょういんとう)を洗い流せることもわかりましたね。
正しいうがいの仕方を覚え、風邪を引かないように予防していきましょう。
健康が一番です!!!
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